村上敦WEBサイト

ドイツ・フライブルク市在住のジャーナリスト、コンサルタント(エネルギー・交通・まちづくり) 村上敦

キロワットアワー・イズ・マネー

さてさて、2012年の上半期を使って、時間をひねり出して、本を執筆しました。

 『キロワットアワー・イズ・マネー』というタイトルで、いしずえ出版から9月上旬に出版されます。

 

本書は、

第一章:日本の中・長期的な社会の将来予測(とりわけ人口減と地域格差について) 

第二章:上記の視点から、それぞれの地域にお住まいの方々が、何を選択すると、自身にも、地域経済にも利益があるのかを提案。

第三章:同じく、地域の企業、政治、行政は、何を選択すると、自身にも、地域経済にも利益があるのかを提案

第四章:とりまとめ

 

 という構成で、コラムとして「市民の幸せとは何か」について、ドイツの知見も紹介しています。エネルギー、地域経済、地域住民の幸せがテーマになっています。

 

  2050年までにエネルギーシフトを行うことを政策で定め、すでに取り組みを開始しているドイツですが、それが地域の経済にどんなインパクトを与えるの か、人びとの暮らしにはどのような変化があるのか、すでにドイツで得られている知見を紹介しながら、日本での活用を模索します。

 

 地域への経済のインプットの増加が見込めない人口減少地域においては、まずはGDPを分析して、地域外へのアウトプットとなるお金の流出を最小限に抑えることが肝要です。

 エネルギーの流れは、驚くほど大きな額のそのお金の流れそのものでもあるので、上記のタイトル(タイム・イズ・マネーからのパクリですが)になりました。

 「kWh=¥」の公式をどれほど深く理解して、大きな流れの中で、自身の地域に¥を循環させるのか、それを今から行う自治体と、そうしない自治体とでは、10年後、20年後の姿は当然異なります。

 それがひいては、自治体間競争の勝敗の要因へとつながり、それによってどのように、他地域からの流入人口で、自地域のGDPや人口規模を確保する戦略を描くことができるのか、ここが本書のテーマとなります。

 

 ということで、本書は、日本という国を救おうというお話ではありません。

 急激な人口減少がプログラムされている今の日本の人口動態では、100%確実な話ですが、全土を均一に今のレベルに保ってゆくことはできません。2050年には、半数近くの自治体が消滅しているはずです。

 全部を救いたかったのだったら80年代にやっておくべきだったでしょう。つまり、今は、もはや手遅れ、遅すぎた状況が現実です。

 

 つまり、本書は、やる気や思いのある自治体や地域の方々が、他の地域はさておき、前進しようとするときに、参考になれば良いかなという思いで執筆しています。まあ、首都圏と名古屋圏の人には、あまり関係ない話ですね。

 ただし、これは政治的な本ではありません。

 個人、個人で、あるいは地域の中小企業が、実際にどのような行動をすることで、自身が今の瞬間も不利益を得ないで、中期的に地域社会に富を流通させることができるのかという方法論に、紙面を大きく割いています。

 通常であればアマゾンのアドレスからの告知となるのが普通ですが、本書ではそもそもそれをおすすめしていません(首都圏、名古屋圏の方には、後日、アマゾンのアドレスをお知らせします)。

 地域経済のGDPためにということで、まずは手はじめに一つの実践をおこなってみようじゃないかということで、出版社とも協議した結果、ご興味のある方には、以下のような手続きでご注文頂きたく思います。

 

1.以下の出版社の本のページをクリックして下さい。

http://www.ishizue-books.co.jp/

 

2.本のページから、『キロワットアワー・イズ・マネー』の注文書のPDFがダウンロードできます。お手数ですが、DLしていただいて、印刷して下さい。

 

3.それをお近くの最寄りの本屋さん、できればチェーン店ではない、地元資本の経営の本屋さんにお持ちいただき、ご注文の希望冊数を言い、ご注文ください。どんな本屋さんでも、その注文書があれば、直接出版社に本を注文できます。

 

4.ただし、そうした出版社への直接発注をあまりした経験のない、つまり、取次店の言いなりの本屋さんでは、もたつくこともあるでしょう。ただし、今回は 実験です。申し訳ありませんが、粘り強くお待ち下さい。これまで、私たちの仲間が全国各地で試みたところ、注文すらできなかった本屋さんはありませんでし たから。

 

5.これで、出版社からその本屋さんへ本が送られ、本屋さんでは売上が立ち、取次店にあまり多くの金額を搾取されることなく、皆さんがお支払いした本代 は、本屋さん、配送屋さん、出版社に分配されることになりました。細かな話ですが、地域の自治体の税収も見込めるはずです。アマゾンでの注文とは、少しお 金の流れが変わったことに気が付かれることでしょう。

 

6.もちろん、本屋さんに出向く手間は必要です。戸惑う本屋さんの相手もしてあげなくてはなりません。それでも、もしあなたがお住まいの住民すべての方が、本の注文をそうしたと仮定したら、どれぐらいの経済効果がでるのか、ご想像下さい。

 

7.こうした積み重ねについて、エネルギー、住まい、移動、交通、買い物、事業など、様々な分野で提案しているのが、本書だと言うわけです。

 

 

念のためアマゾンのアドレス